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燃料電池用小型水素製造装置の開発をめざして
Zr-Ni系アモルファス膜利用メタノール改質水素製造装置の開発(地域新生コンソーシアム研究開発事業)
 (2003〜2004年度)

 水素を利用した環境負荷の少ないクリーンエネルギーシステムが注目されています。なかでも中長期的には、燃料電池の普及により水素ステーションなどのオンサイト水素製造装置の大きな需要が予測され、省エネルギー、コンパクトかつハンドリング性に優れる小型オンサイト水素製造装置に対する需要は、拡大の一途を辿ることが予想されます。この様な背景の下に、JRCMでは関東経済産業局の委託を受け、地域新生コンソーシアム研究開発事業において「Zr-Ni系アモルファス膜利用メタノール改質水素製造装置の開発」に2003年6月より取り組みました。
 省エネルギー性に優れるメタノール改質ユニットと、コンパクト性に優れるZr-Ni金属膜利用水素精製ユニットとを組み合わせた下図のような小型オンサイト水素製造装置を開発しました。

 本研究開発ではメタノール改質ユニットに水素透過膜材料として既存のPd-Ag合金膜と比較して、素材価格がはるかに安価で、資源量も豊富かつ供給の安定性が確保できるZr-Ni系アモルファス合金膜を用いるのが最大の特徴です。また、本合金膜を利用した水素精製ユニットの動作温度は、メタノール改質ユニットの動作温度と同じく約300℃であり、これらユニットの組合せによりトータルシステムでの高効率化が可能となり、水素の普及を促進することが期待されます。
 2年間の地域コンソーシアムの終了後に予想される水素エネルギー時代の膨大な市場を迎え撃つべく、事業化に結びつく成果を挙げることを目指しました。

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