「変圧器の電力損失削減のための革新的磁性材料の開発」 (2002〜2004年度)
独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO技術開発機構)の地球温暖化防止新技術プログラムの一環として、平成14年度から3年間の予定で、変圧器の電力損失削減のための革新的磁性材料の開発を行いました。本プロジェクトでは、総発電量の約5.6%に達する全送配電損失の内で大きな割合を占める、変電所を始めとして送配電経路で使用されている変圧器での電力損失の低減を目指して、送配電変圧器の電力変換効率に直接関わる磁性材料として大幅に磁気的損失を改善した革新的磁性材料(電磁鋼板)を開発しました。
変圧器の磁気的損失を画期的に低減する磁芯材料を創製するため、電磁鋼板の表面に乾式高速成膜技術(CVD法)を応用して無機系化合物の薄層膜をコーティングし、磁気的損失を低減させる技術を開発。さらに、得られた開発材を用いて高効率・低騒音型変圧器を試作し、現行材を使用した同型の変圧器との性能比較及び信頼性評価試験を行うことにより、送配電変圧器の性能を格段に高め、高効率送配電システムを構築することを目指します。 |