「省エネルギー型鋼構造接合技術の開発」 (2003〜2005年度)
独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO技術開発機構)の地球温暖化防止新技術プログラムの一環として、平成15年度から3年間の予定で、省エネルギー型鋼構造接合技術の開発を行いました。本プロジェクトは、鋼構造物の接合における溶接技術を対象とし、溶接施工時におけるエネルギー使用量の低減と溶接精度の向上を目的に、鉄鋼メーカー、エンジニアリングメーカーおよび大学が参加し、推進しました。
鋼構造物の溶接施工においては、溶接金属(溶接材料と鋼板が溶融してできた鋼)の熱収縮応力により鋼構造物の変形が生じ、その変形量が、例えば道路橋では道路橋示方書、船舶では日本鋼船工作精度標準に規定されている許容範囲を超える場合には、それを矯正するためにガス加熱を始めとした多くのエネルギーと労力が消費されております。このため、鋼構造物の接合における溶接技術において、従来よりも溶接変形が少ない溶接材料を開発するとともに、その溶接材料特性を考慮した溶接施工方法を開発することにより、溶接後の加熱矯正が不要な溶接技術の確立を目指しております。 |